LIXIL INAX『2018タイル建材総合カタログ』_LIX-0868181016

タイル通販サイトの「TileLife」とリンクしたWebカタログです。LIXIL(リクシル)のINAX(イナックス)タイルのカタログで見つけた商品をネットで簡単に購入できます。


>> P.836

タイル側の糊が硬くタイルに多く残るタイルと紙に均等に糊が残る2.タイル面の虹彩現象①虹彩現象とはタイル施工後、タイル表面に雨水やセメント中に含まれる物質(炭酸塩、硫酸塩、珪酸)が汚れとして付着し、これが平滑な薄膜状となった時、光の干渉で虹色に見える現象です。このような現象はタイル全般に発生しますが、ラスタータイル、いぶし調タイル、濃色のタイルで特に目立ちやすいという特長があります。虹彩現象は施工直後(PC板への打設後など)でもセメントなどを含む洗浄水が付着し乾くことで発生する場合がありますので、きれいな水で入念に洗浄を行ってください。②虹彩の洗浄方法虹彩の洗浄方法としては、下記の2通りの方法があります。●機械的な除去方法:硬質研磨材を含まないナイロンたわしを用い虹彩現象ることができます。●化学的な除去方法:酸性フッ化アンモニウムのようなフッ酸系の溶剤を用いて行うことになりますが、使用時の条件により、タイル表面を傷めることがありますので、十分に注意してください。なお、いずれについても、あらかじめ必ずサンプルタイルでタイル表面が傷つかないことを確認した後、使用の可否を判断してください。3.白華(エフロレッセンス)外壁のタイルが白色に汚れているのを見かけることがあります。タイルの目地部分から染み出し、タイルに覆い被さっているものが鼻たれ、レンガや釉薬のないタイルの表面が白く粉が吹いているものを粉吹きといって区別しています。ここでは、鼻たれ・粉吹きの原因と防止方法について簡単に記します。[1]鼻たれ①発生原因主成分は炭酸カルシウムです。セメントの硬化反応に伴って発生する水酸化カルシウム(Ca(OH)2)が水に溶けて染み出し、乾くと同時に空気中の炭酸ガスと反応して不溶性の炭酸カルシウムとなるのです。タイルの裏面に隙間があったり、壁面にひび割れなどがあり外部から水が入ると発生します。鼻たれ水湿しが充分糊が柔らかい糊紙タイル糊残り糊残りによる目地汚れ紙剥がしのポイント水湿しが不充分糊が硬い施工後の各種現象について1.表紙張り品(外装タイルおよびモザイクタイル)の糊残りによる目地汚れ等の汚れを防止するためのポイント表紙張り仕様の外装タイルおよびモザイクタイルでは、紙張りに使用している糊をタイル表面に多く残したままにしておくと、その後目地詰めや酸洗いをしても、写真のような目地汚れ・糊残りによる汚れ、さらにカビ汚れ・目地切れ等の問題が生じます。当社ではこのような事態を未然に防止するために、以下の様な要領にて作業していただくことをお薦めしています。①“目地詰め前”“接着剤硬化直後”のタイル表面の糊洗いのポイント表紙張品はタイル表面に必ず糊が残ります。目地詰めのし易さや目地詰め後の洗いを軽減するために、「目地詰め前」にタイル表面の糊洗いを行ってください。特に弾性接着剤張りで目地を詰めない場合は、目地ゴテ(詰め)による糊かき取り(除去)作業がないため、目地詰めを行う場合に比べて糊が多く残ります。糊が硬化して除去しにくくなる前に、張り付け材料が硬化した後「直ちに」、糊洗いを行ってください。(1)紙剥がし時の注意表紙張りの糊は十分に含水させることで、剥がす際に紙側へ糊が付き、タイル側に残る糊量が少なくなります。従って、紙が濡れ色になり、水がしたたるくらいまで十分に水を湿した上で3分程度放置し、タイル表面の糊が軟らかくなったことを確認し、ゆっくりと紙を剥がしてください。特に噴霧器を使用する場合、水量が少なくなりがちですので、剥がし前に再度水の噴霧などを行ってください。またマイクロガード加工品は表面性状により、糊が落ちにくくなっています。そのため、より念入りに水を湿した上で紙を剥がすようにしてください。(2)糊洗い時の注意糊洗いは、張付け材料が硬化しタイルが動かなくなった後、直ちに行ってください。まず表面についている糊に十分に水を染み込ませて糊が柔らかくなったことを確認した上で、擦り洗いを行います。タイル面状に合わせた適切な洗浄治具を使ってタイル表面の凹凸に沿って糊をかき取るように擦り、最低限、凹部まで糊によるヌメリが無くなるまで洗いを行ってください。特に、弾性接着剤張りで目地を詰めない場合は、洗い終わり時点で仕上がりとなりますので、念入りに擦り取ってください。アルカリ洗剤やお湯の使用により、糊を柔らかくして落ちやすくすることは可能ですが、タイル表面に残った糊が反応で溶けて無くなるものではありませんので、擦り洗いは必ず行ってください。●洗浄治具フラット面や凹凸の小さなタイル・・・・・・硬質スポンジや不織布タワシ凹凸の大きいタイル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・硬質で植毛密度の高いブラシ(金属製を除く)やタワシ糊残りが特にひどい場合・・・・・・・・・・・・・・メラミンフォームスポンジ②“目地詰め時”における目地拭き取りのポイント粗拭き・仕上げ拭き共に、目地コテや固めのスポンジでタイル表面凹凸部に残った目地材をできる限り“かき取る”ように拭き取ってください。かき取りが不十分の場合、後の洗い作業の負荷が増えますし、目地残りムラの原因になります。③“目地洗い時”における洗いのポイントタイル洗いにおいて、“タイル表面をいかに擦るか”が最大のポイントです。洗いは、目地詰め終了後、早い時期に行います。水洗いだけで目地材が除去できない場合には、サッシ等の養生を行い、希塩酸(2〜3%)で洗いを行い、その後十分に水洗いします。また、事前の糊洗いが行われていない等、タイル表面に多く糊が残っている場合、アルカリ系洗浄剤(2〜3%)を使用して糊を膨潤させてから適切な洗浄治具を使って、タイル表面の凹凸に沿ってタイル表面に残った目地材および糊をかき取るようにできるだけ強く擦って洗い、その後十分な水洗いを行ってください。836資料タイル張りの設計と施工施工後の各種現象について


<< | < | > | >>