素敵な玄関を作りたい!
そう考えたときに、真っ先に検討すべきなのが床タイルの選定です。
たとえば戸建住宅の場合、玄関床は「屋外」「屋内」に、屋外でも「玄関ポーチ」「玄関アプローチ」にわかれ、それぞれについて考慮が必要です。
しかし、
「そもそもどう選んだらいいのか」
「住宅の雰囲気に合えば十分でしょう」
「おしゃれなものを選べばいいのでは?」
など悩むという話をよく聞きます。
玄関ポーチ・アプローチは、住宅や家族の雰囲気を表すものなので、デザインの魅力を重視したいところです。
一方で、地域や家族構成などに合わせてタイルを選ばなければ、メンテナンスや事故が発生する可能性もあります。
本記事では、玄関床タイルの重要性、失敗事例を述べた上で、選び方はもちろん、最新のデザインやトレンドまで解説します。
玄関床タイルの重要性
まずは、玄関タイルの重要性について、役割と効果に分けて解説します。
玄関床タイルの役割
玄関床タイルは、玄関の出入り口やポーチエリアの床面を覆うもの、玄関ポーチから門までのアプローチの床面を覆うものがあります。
どちらも主な役割は、以下2つです。
1)床の保護
玄関床タイルは、床を保護し、日常的な汚れや傷から守るという役割を持っています。
2)視覚的な魅力
玄関床タイルは、玄関のデザインやスタイルを演出する重要な要素です。適切なタイルの選択により、玄関全体の雰囲気や印象を美しく引き立てることができます。
ポーチとアプローチで使うタイルを変えることもありますので、別々に考えるのもよいでしょう。
玄関床タイルが持つ効果
玄関床タイルが持つ主な効果は、以下2つです。
1)視覚的な誘導
住宅に合ったタイルの配置やデザインは、来客や家族に玄関への誘導感を与えます。美しく鮮やかなタイルは、玄関への注目度を高め、訪問者を迎える場所としてふさわしい見た目を演出します。
2)清潔感と快適さ
玄関床タイルは、清潔さや快適さを演出する役割も果たします。滑り止め性能や防水性など、安全かつ快適な足元環境を提供することで、訪問者や家族の安心感を高めます。
玄関床タイルでよくある3つの失敗事例
玄関床タイルは、外観だけでなく、利便性や快適性にも影響を与える重要な要素です。タイル選びでよくある失敗事例について紹介します。
①:汚れが目立った
例えば、明るい色のタイルを選ぶと、外部の汚れや足跡が目立つことがあります。
とくに、雨や泥汚れが頻繁に発生する地域では、汚れが目立ちやすいため、タイルの色選びには注意が必要です。
②:転倒事故が発生した
例えば、見た目の美しさに重点を置き、滑り止め性能の低いタイルを選んだ結果、雨の日や湿った状態での転倒事故が発生しました。
とくに、高齢者や子供がいる家庭では、滑り止め性能を重視する必要があります。
③:メンテナンスが困難になった
最近のタイルはメンテナンスにそこまで労力をかける必要はありませんが、それでもタイルのメンテナンスにかかる手間や時間を甘く見てしまうと、結果として、タイルの汚れや傷が目立ってしまいます。
日常のライフスタイルや時間に合わせ、メンテナンスまで想定したタイル選びが重要です。
これらの実際の失敗事例を踏まえて、玄関ポーチタイルの選び方についてより具体的に見ていきましょう。
玄関床タイルの選び方4つの観点
玄関床タイルを選ぶ際には、以下のポイントを考慮しましょう。
①:安全性の考慮
②:耐久性とメンテナンスの考慮
③:スタイルとデザインの考慮
④:予算の考慮
①:安全性の考慮
・タイルの滑り止め性能の確認
玄関床タイルは湿った状態や雨の日でも安全に歩行できるように、滑り止め性能の高いものを選ぶ必要があります。
とくに、高齢者や子供がいる場合は、滑りやすくなっていないか確認しましょう。
使用場所に適したタイルは適正表示を見て判断できます。
・ 防水性と耐摩耗性の重要性
玄関ポーチはもちろん、特に玄関アプローチは外部からの水や汚れにさらされるため、防水性と耐摩耗性が求められます。
タイルに雨水や泥汚れが入らず、長期間美しい状態を保つことができるタイルを選びましょう。
②:耐久性とメンテナンスの考慮
・タイル選定が正しいかの確認
高温で焼成されたタイルは元々、耐久性や耐候性に優れています。
一方で、内装タイルを床などに使えば、表面に使われている釉薬が床用を想定していないので選定ミスとなってしまいます。
選定を間違えると耐久性が低いように見えてしまうので、その意味では「確認」が必要です。
・タイルのメンテナンスの手間と頻度
タイルは他の建材に比べるとメンテナンスしやすい建材です。
吸水率が低いため、汚れがしみ込みにくい素材ではあるものの、タイルの種類や仕上げによっては注意が必要な場合があります。
例えば、ガラス質の釉薬が施された施釉タイルであればふき取りしやすいのですが、無釉タイルは、汚れがしみ込みはしないものの表面の小さな凹凸で、若干拭き取りにくくなります。
他には、表面が特にザラザラしているノンスリップ性のタイルは、表面の凹凸に汚れが付着しやすくなるといった特徴があります。
メンテナンスの煩雑さと安全性を考えて、同じタイルで屋外床タイプと屋内床タイプを揃えているものもあります。
自分や家族のライフスタイルをもとに、メンテナンスの手間や頻度を考慮して、タイルを選びましょう。
③:スタイルとデザインの考慮
・玄関のイメージに合わせたタイルの選択
玄関のスタイルやテーマに合わせて、タイルの色や柄を選びましょう。洋風、和風、モダンなど、玄関全体との調和を考えてタイルを選ぶことが重要です。
一方で、先ほどのメンテナンスの話とかぶりますが、色や柄によってもメンテナンスの煩雑さが変わることに注意が必要です。
例えば、明るいタイルの場合は汚れが目立ちやすく、無釉や凸凹との相乗効果で清掃の頻度が増えます。汚れを気にする方は色にも注意する必要があります。
また、テラコッタタイルの場合は風合いを優先するため、無釉で素地も吸水性が高く、汚れやすくなります。そのため、ワックス等でのメンテナンスが必要。
メンテナンスがやや必要になってしまうとしてもデザインを優先するのか、メンテナンスとのバランスを取るのかを考慮して選びましょう。
・玄関ポーチ・アプローチのサイズとタイルの調和
玄関ポーチやアプローチのサイズに合ったタイルを選びましょう。例えば、小さなポーチに大きなタイルを使用すると、バランスが崩れてしまいます。
適切なサイズのタイルを選ぶことで、調和の取れたデザインを実現できます。
④:予算の考慮
予算に合わせて適切な価格帯のタイルを選びましょう。多くの種類のタイルがあり、価格には幅があるため、自分の予算に合った選択をすることが重要です。
ただし、一度施工を行うと、20〜30年と使って固いものを落として割ったり、思い切ったリフォームをしたりしない限り、交換することは滅多にありません。
後からイメージが違ったとならないよう、仕上がりとのバランスを考えながら予算を検討しましょう。
人気のデザインと最新トレンド
次は、玄関床タイルで人気のデザインと最新トレンドについて紹介します。
人気のデザインとスタイルの紹介
近年人気のあるデザインとスタイルには、以下3つの特徴があります。
1)ナチュラル系
自然素材を思わせる木目調や石目調のタイルが人気です。ウッドデッキ風のデザインや、自然石のような風合いを持つタイルが、温かみや落ち着きを与える効果があります。
2)モノトーン系
シンプルでモダンなデザインが好まれています。モノトーンカラーのタイルや、モザイクパターンを使ったデザインが人気であり、清潔感や洗練された印象を与えます。
3)グラフィカル系
グラフィカルな模様や幾何学的なデザインが注目されています。抽象的なパターンや独特な形状のタイルを使用することで、玄関ポーチに個性とアート性を加えることができます。
最新トレンドと取り入れ方の提案
最新トレンドを取り入れることで、玄関ポーチをさらに魅力的な空間に演出できます。
以下に、最新トレンドとその取り入れ方について、2つご紹介します。
1)グリーンアクセント
玄関ポーチに植物や緑のアクセントを取り入れることで、自然な雰囲気を演出できます。
タイルの間や周囲にグリーンを配置したり、植物を置き、より心地よい空間を作りましょう。
2)テラコッタタイル
温かみのあるテラコッタカラーのタイルは、地中海風やモロッコ風のテーマに合うトレンドです。
タイルの色合いやパターンで、玄関ポーチに個性とアクセントを加えることができます。
玄関床タイルはライフスタイルを踏まえて選定しよう
玄関床タイルを選ぶ際には、タイルを敷いたときの美しさも重要ですが、安全性・耐久性・メンテナンスの手間も考慮する必要があります。
ご自身やご家族のライフスタイルに合ったものを選ぶようにしましょう。
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