「ライムストーンはどのような石材なんだろう?」「他の石材との違いを知りたい」といった疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

ライムストーンは、炭酸カルシウムを含む天然の堆積岩であり、建築材料として古くから利用されている石材の一種です。

本記事では、ライムストーンの特徴に加え、他の石材との違いや建築事例・種類について紹介します。ライムストーンについて理解を深め、建築材料に取り入れたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

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ライムストーンとは

ライムストーンとは、主に炭酸カルシウムを含む天然の堆積岩を指し、日本語では「石灰岩」とも呼ばれています。

海中で貝やサンゴの死骸が堆積し、長い年月を経て固まった岩石のため、自然な風合いと芸術性を兼ね備えているのが特徴です。

他の石材と比較してやわらかく加工しやすいため、細かな彫刻や装飾もできます。ライムストーンは古代から建築材料として重宝されており、自然な風合いと加工のしやすさから、現代の建築やインテリアデザインにおいても重要な存在です。

しかし、ライムストーンは使用場所や用途を慎重に選ぶ必要があり、適切なメンテナンスが欠かせません。

ライムストーンの魅力を活かしつつ、特性を理解したうえで使用すれば、独特の雰囲気と上質な空間を演出できます。

大理石との違い

ライムストーンと大理石は、同じ炭酸カルシウムが主成分の石材ですが、形成過程と特性に違いがあります。

ライムストーンの形成過程は堆積岩なのに対して、大理石は石灰岩が高熱と圧力を受けて再結晶化した変成岩です。大理石は美しい模様と光沢が魅力で、ライムストーンよりも硬く、耐久性に優れています。

用途に関しては、ライムストーンは主に内装壁材である一方、大理石は内外装材や床材、彫刻やモニュメントです。建築事例では、国会議事堂の内装やパルテノン神殿が挙げられます。

ライムストーンと大理石は同じ炭酸カルシウムを主成分としながらも、形成過程の違いから異なる特性を持つ石材です。

御影石との違い

ライムストーンと御影石は、形成過程や硬度、用途において大きく異なります。


御影石は、マグマが地下でゆっくりと冷却され、高い圧力によって形成された火成岩です。

御影石は、ライムストーンと比較して耐久性と強度に優れており、主に外壁や床材に使用されています。有名な建築事例では、国会議事堂や東京駅です。

建築やインテリアデザインにおいては、石材の特性を理解したうえで使用しましょう。

建築材料にライムストーンを使うメリット

つづいて、建築材料にライムストーンを使うメリットを見ていきましょう。主なメリットは以下の2つです。

①:加工がしやすい
②:高い意匠性を備えている


順番に解説します。

①:加工がしやすい

ライムストーンを建築材料に使用するメリットのひとつは、加工のしやすさです。ライムストーンはやわらかい性質を持っているため、他の石材と比べて簡単に形を整えたり、細かい装飾ができます。

建築家やデザイナーは、ライムストーンの加工しやすい特性を活かし、複雑な形状や繊細なデザインを実現できるでしょう。

たとえば、ライムストーンは建築物の内装に使用される際、以下の仕上げ方法を試せます。

・本磨き
・水磨き
・スクラブ仕上げ


さらに石の表面を磨いたり、ブラシで擦ったりすると、異なる質感や外観を生み出せるのも魅力のひとつです。建築物に多様性や創造性を加えられます。

②:高い意匠性を備えている

ライムストーンは、高い意匠性を備えている建築材料です。長い年月をかけて形成された堆積岩であるため、歴史を感じさせる魅力があります。

ライムストーンに高い意匠性があるといわれている理由は、ときに化石が含まれているからです。

色調も純度の高いものは白色ですが、不純物により灰色や茶色、黒色など多様な色合いを持つライムストーンもあります。


ライムストーンは単なる建築材料ではなく、見る人の心を惹きつける石材です。

建築材料にライムストーンを使うデメリット

建築材料にライムストーンを使うデメリットには、汚れやすさとメンテナンスの必要性が挙げられます。ライムストーンは水分を吸いやすい性質があるので、外壁に使用すると雨水の影響で汚れや変色が起こるためです。

ある建物では、外壁のライムストーンが雨水の影響による変色や劣化が見られたり、カビが発生したりした事例があります。

汚れを防ぐためには、定期的な洗浄と保護コーティングを施工する必要があるため、継続的なメンテナンスコストも必要です。

コーティング剤によっては、ライムストーンのマットで自然な風合いが損なわれ、変な艶が出るケースもあります。ライムストーンを使用する際には、デメリットを考慮し、定期的なメンテナンスと使う場所には注意しましょう。

一方で、ライムストーン調タイルであれば天然石より吸水率が低いため、汚れにくく、メンテナンスの手間も軽減できます。汚れにくく、室内外問わず幅広い用途に使用できるのもライムストーン調タイルの大きな強みです。

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ライムストーンを使用した建築事例

これまでライムストーンは、世界中の建築物に使用されてきました。ここではライムストーンを使用した主な建築事例を3つ紹介します。

①:ルーブル美術館
②:六本木ヒルズレジデンス
③:コッツウォルズの建物群


それぞれ詳しく見ていきましょう。

①:ルーブル美術館

ルーブル美術館は、ライムストーンを使用した有名な建築物です。パリ石灰岩と呼ばれる地元産のライムストーンを広範囲に使用しており、建物に独特の風合いと、歴史を感じさせる印象があります。

ルーブル美術館の東側のファサードには大量のライムストーンが使用されており、ヨーロッパの古典主義建築の代表例として有名です。

美術館内部では、ライムストーンの壁面が展示品の背景として機能し、やわらかな色調と質感が彫刻作品を引き立てています。

ルーブル美術館におけるライムストーンの使用は、建物自体の美しさを高めるだけでなく、展示品とも調和しているのが特徴です。

②:六本木ヒルズレジデンス

六本木ヒルズレジデンスも、ライムストーンを使用した建築物のひとつです。建物の長期的な価値と美しさを維持するため、外壁にライムストーンを採用しています。

六本木ヒルズレジデンスでは、アンバーライムストーンという石種が採用されており、見られるのは主に建物のコーナー部分です。

テラコッタタイルや青いモザイクタイルとの組み合わせが、全体的に洗練された外観を作り出しています。

③:コッツウォルズの建物群

イギリスにあるコッツウォルズの建物群は、ライムストーンを使用した伝統的な建造物が多く存在する有名な地域です。

地域特有のハチミツ色のライムストーンは、耐久性と美しさを兼ね備え、地元で発掘される持続可能な建築材料として評価されています。

コッツウォルズの建物群では、外壁に小ぶりのライムストーンブロックが使われ、窓枠や軒先にも使用されており、建物全体に温かみのある自然な風合いが魅力です。

経年変化で生じるシミやコケさえも、コッツウォルズの建物群に独特の味わいを与えています。

コッツウォルズの建物群は、環境に優しいだけでなく、伝統的な美しさも兼ね備えており、現代の建築にも影響を与える貴重な遺産です。

ライムストーンの3つの種類

ライムストーンは、産地や特性によってさまざまな種類があります。採掘される主なライムストーンは以下の3つです。

①:ジュライエロー(ドイツ産)
②:モカクリーム(ポルトガル産)
③:ピエトラアズール(スペイン産)マニ(フランス産)


それぞれ紹介します。

①:ジュライエロー(ドイツ産)

ジェライエローは、ドイツのバイエルン州で生産されている高品質なライムストーンです。

ジュラ紀の地層から発掘され、化石を含む独特の模様や、黄色とベージュ系の色合いが上質さを感じさせます。

ライムストーンの中では吸水率も低く丈夫なため、外装にも適しているのが特徴です。


建築事例には、赤坂サカスや東京ガーデンテラスなどが挙げられます。ジュライエローは、他のライムストーンとは異なる美しさと耐久性を兼ね備えた石材です。

【ジェライエローのライムストーンはこちら】

 

②:モカクリーム(ポルトガル産)

モカクリームは、ポルトガルで産出される、人気の高いライムストーンです。落ち着いた色合いが特徴で、比較的安価に入手できるため、多くの建築物に使用されています。

ジェライエローや他のライムストーンと比較して吸水性が高く、汚れやシミがつきやすいため、水回りや外壁への使用には適していません。

木目のようなスジ模様が特徴で、温かみのある自然な雰囲気を出す石材として人気を集めています。

【モカクリームのライムストーンはこちら】

 

③:ピエトラアズール(スペイン産)

ピエトラアズールは、スペイン東部のバレンシアで採掘されるライムストーンです。ピエトラアズールは青みがかった灰色が特徴で、他のライムストーンとは異なる色調を持ちます。

内装材に使用されるケースが多く、海外では高級なアパレルショップやジュエリーショップで採用されているのが特徴です。

ピエトラアズールは、上品な青みのある灰色が特徴的なライムストーンで、さまざまな建築物を彩っています。

【ピエトラアズールのライムストーンはこちら】


ライムストーンの価格

ライムストーンの価格は、種類によって大きく異なります。1㎡あたりの価格相場は、以下のとおりです。

ライムストーンの種類価格相場(1㎡あたり)
ジェライエロー22,000〜25,000円
モカクリーム12,000〜18,000円
ピエトラアズール18,000〜19,000円

※調査日:2025年4月4日

ライムストーンの価格は、変動する可能性があるため、購入する際には改めて価格情報をチェックしてください。

ライムストーンを使って特別な空間に仕上げよう

本記事では、ライムストーンの概要から他の石材との違いや建築事例、種類まで紹介しました。

ライムストーンには、自然な美しさがあり、加工がしやすいため、住宅やリゾート空間など幅広い用途に使用されています。

しかし、雨水で汚れやすく定期的なメンテナンスが必須となるため、外壁で使用する際には注意が必要です。

種類や仕上げ方法によって価格相場も異なるので、購入を検討している方は最新情報をチェックしてみてください。

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