浴室は疲れを洗い流し、気分をリフレッシュさせてくれる場所。そんな浴室がきれいだと、毎日をもっと快適に過ごせそうですよね。
では、心地よい浴室をつくるにはどうすればいいでしょうか?答えの1つが、タイルにこだわることです。
浴室タイルは、浴室の印象を大きく左右します。心地よい浴室をつくりたいと考えている人は、ぜひタイルにも着目してみてください。
ただ、浴室タイルは好みの色柄のものを選べばいいわけではありません。汚れにくさや滑りにくさなどの機能面も要チェックです。
本記事では、浴室タイルの選び方を床タイル・壁タイルに分けて紹介。また、それぞれのコーディネート方法やリフォーム方法についても解説します。
浴室タイルの選び方4ステップ【床タイル編】
それでは、まず浴室の床タイルの選び方を紹介します。
①:適正表示(浴室床)をチェックする
すべてのタイルには、販売元の定める「適正表示」がつけられています。
適正表示とは、例えば「屋内床」「屋外床」などのように、販売元がタイルの用途として適している場所や機能性などを表示したものです。
適正表示の中に「浴室床」があれば、その表示がされている床タイルを選ぶと確実でしょう。
②:滑りにくさをチェックする
浴室の床タイルは、面状によっては大変すべりやすくなります。特に、子どもやお年寄りのいる家庭では転倒事故につながる可能性があるため、滑りにくさも要チェックです。
例えば、表面に細かい凸凹のある床タイルは水に濡れても滑りにくいという特徴があります。
また、素足でも滑りにくいということも重要です。
タイルの防滑性は基本的に靴履きを想定して試験されていますので、実際に素足で試してみることをおすすめいたします。
より防滑性が必要な「プールサイド」や「大浴場床」にも使えるタイルもあるのでチェックしてみてください。
③:肌ざわりをチェックする
浴室の床タイルを選ぶ際は、肌ざわりもチェックしましょう。
浴室は裸足で歩くのが基本なので、ザラザラしすぎているタイルだと痛みを感じる場合があります。ひどいケースだと、すり傷などのけがにつながる可能性も。
サンプルを取り寄せたりして、実際に肌ざわりを確かめてから決めると安心です。
④:浴室床専用タイルもある
冬場、浴室の床へ足をついた時にひんやりするとストレスですよね。浴室の床専用タイルなら、そのストレスを緩和してくれます。
浴室床専用タイルとは、滑りにくさや肌触り、お手入れのしやすさなどを考慮して作られたタイルのことです。
中でも、「サーモタイル」という商品は、浴室や洗面室に貼ると冬場のひんやり感を軽減できます。
浴室タイルの選び方2ステップ【壁タイル編】
続いて、浴室の壁タイルの選び方を紹介します。
①:適正表示(屋内壁・耐凍害)をチェックする
浴室の壁タイルを選ぶ時も、まずは適正表示を確認してみてください。「浴室壁」という表示がない場合は、「屋内壁」という表示の壁タイルを選べば問題ないでしょう。
また、冬場の夜間に水が凍るような寒冷地に住んでいる場合、「耐凍害」の適正表示も要チェックです。
凍害とは、タイルの隙間に入った水が凍結し、タイルがひび割れたり欠けたりすること。せっかくお気に入りのタイルを選んでも、凍害のせいでダメになってしまうのはもったいないですよね。
凍害を抑えて長くきれいな壁タイルをキープするために、「耐凍害」の適正表示も確認することをおすすめします。
②:掃除しやすいタイルを選ぶ
浴室の壁はせっけんかすなどの汚れがつきやすいので、壁タイルは掃除がしやすいものを選びましょう。
例えば、施釉タイル(釉薬をかけてある陶器のようなタイル)で表面がツルツルしているタイルは汚れが落ちやすいというメリットがあります。他にも、抗菌効果のあるタイルも販売されているので、衛生面が気になる人はぜひチェックしてみてください。
また、壁タイルは目地も汚れがたまりやすいポイント。大きめの壁タイルを選ぶと目地の総面積が少なくなるので、掃除がしやすくなります。
それでも目地の汚れが気になる場合は、タイルだけでなく目地材にもこだわりましょう。防カビ性能のある目地材を使えば、汚れがつきにくくなります。
浴室の床タイルと壁タイルのコーディネートも意識しよう
浴室タイルを選ぶ時は、床タイルと壁タイルのコーディネートを意識することも重要です。
床タイルと壁タイルは同じ色にするか、同系色にするとまとまりがよくなります。同系色でまとめる時は、床タイルを壁タイルより暗い色にするのが一般的。
例えば、床タイルを濃いベージュにして壁タイルを淡いベージュにする、といった組み合わせが考えられます。
ただし、濃すぎる色は白い水アカが目立ちやすいというデメリットも。好みの色と汚れの目立ちやすさ、両方を考慮して納得いく色を選びましょう。
おしゃれな空間づくりにこだわりたい場合、壁タイルの一面だけ色を変えたり、柄物のタイルを取り入れたりするのもおすすめです。
浴室タイルを張り替える際の3つの考え方
浴室タイルを張り替える際に考えるべき事項として、以下の3つが挙げられます。
①:「ユニットバス」か「在来浴室」か知っておく
浴室タイルを選ぶ前に、自宅の浴室が「ユニットバス」か「在来浴室」か知っておきましょう。
浴室のタイプによって、選べるタイルの幅に違いがあるからです。
ユニットバスと在来浴室の違いは下記の通りです。
*ユニットバス
浴槽や壁、天井がセットで販売されている浴室。各部の大きさや素材が決まっています。
*在来浴室
ユニットバス以外の浴室。住宅ごとにオーダーメイドでつくるため、大きさや素材の自由が効きやすいのが特徴です。
ユニットバスの場合、素材が決まっているので自由にタイルを選ぶことができません。ユニットバスの販売元が用意しているオプションの中から選ぶことになるでしょう。
一方、在来浴室の場合は比較的自由にタイルを選ぶことができます。求める見た目や機能に合わせてタイルを選びましょう。
ここから先は、施工を担当する会社に依頼する場合とDIYする場合に分けて解説します。
②-1:施工を担当する会社に依頼する場合
まず、施工を担当する会社に依頼する場合です。
新築の場合は、浴室のサイズや形状にあわせて、タイルの種類や色などを自由に選ぶことができます。
ただし、浴室全体のコストが含まれるため、タイル張りのコストだけを考えると、リフォームよりも高くなる可能性があります。
リフォームの場合は、既存の浴室のサイズや形状、配管の位置などに合わせてタイルの張り替えを行う必要があります。
既存のタイルを剥がす作業や廃材の処分、新しいタイルを張る作業などが含まれるため、新築の場合とはコストが異なります。リフォームの範囲や内容によっては、新築時よりも高くなることもあるでしょう。
浴室タイルの全面張り替えは大がかりな施工で、確実・迅速な作業が求められます。不十分な施工により水漏れなどが発生すると、タイル部分だけでなく建物自体にダメージを与える原因となります。
手をかけずに美しく仕上げたいのであれば、プロに依頼するのがいいかもしれません。
②-2:DIYする場合
欠けたタイルや割れたタイルを数枚補修する程度であれば、DIYで補修する方が多いです。
地震などで浴室自体に大きなクラックが入ったような場合は、タイル下地まで及ぶためDIYでは難しいですが、既存のタイルの上からタイルを貼る「タイルオンタイル」でDIYされる方は結構います。
中には、ほとんどを自分好みにDIYしてしまう方もおられます。
自分だけのオリジナルな浴室を手に入れたい方へ。浴室タイルのDIY事例は以下からご覧いただけます。
タイルDIYは、安いコストで自分の好みにできる上に、自分の手で作り上げることへの達成感も味わうことができるのもメリットです。
浴室を使うたびに「好みのタイルを見つけられた」「カットは難しかったが、きれいにできた」など、DIYしたときのことを思い出す方もいるでしょう。
タイルの選び方を押さえて心地よい浴室をつくろう
快適な浴室を実現するには、タイル選びにおいて以下5つのポイントを押さえることが重要です。
・適正表示
・滑りにくさ
・肌ざわり
・浴室床専用タイルの検討
・掃除のしやすさ
上記に加え、床タイルと壁タイルのコーディネート、好みの色柄なども考慮してタイルを選べば、きっと心地よい浴室ができあがるはずです。
納得のいくタイルを探すなら、タイル専門のECサイトを使うのがおすすめ。
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