「古くなったタイルの上から新しいタイルを張りたいけれど、剥がすのは大変そう……」 「タイルonタイルのメリットやデメリットは何?」
といった疑問を抱えてはいないでしょうか。
タイルonタイルとは、既存のタイルの上から接着剤を用いて重ね貼りをする工法です。
タイルリフォームといえば、一般的には古いタイルを割って剥がし、下地を整えてから張り直すような大掛かりな工事を想像されるかもしれません。
しかし、タイルonタイルなら、劇的にコストと手間を抑えられます。
本記事では、タイルのプロとして20年のキャリアを持つタイルライフが、タイルonタイルのメリット・デメリット、具体的な施工手順やおすすめのタイルを徹底的に解説します。
なお、タイルonタイルをするためには接着剤が必須です。
タイルライフでは接着剤も豊富に取り揃えております。タイルonタイルに欠かせない接着剤をぜひ下記より探してみてください。
タイルonタイルとは
タイルonタイルとは、既存のタイルの上から、専用の接着剤を使って新しいタイルを重ねて張るリフォーム工法のことです。
通常、タイルを張り替えるには、既存のタイルを解体して撤去し、下地を平らに作り直す必要があります。
一方、タイルonタイルは今のタイルを下地として活用するため、解体工程をカットできるのが最大の特徴です。
タイルonタイルの3つのメリット

それでは、タイルonタイルにはどのようなメリットがあるのでしょうか。主な3つのメリットは下記のとおりです。
①:施工が簡単にできる
②:新たに下地を作る必要がない
③:費用を抑えられる
それぞれ詳しく解説します。
①:施工が簡単にできる
メリットの1つ目は、古いタイルを剥がす必要がないことです。タイルの解体は重労働であり、プロでも時間と体力を要します。
一方で、タイルonタイルなら、表面の油分や汚れを落とし、専用の接着剤を塗るだけで新しいタイルを張り始められます。
工期を大幅に短縮できるのが最大のメリットです。
②:新たに下地を作る必要がない
タイルonタイルの大きなメリットは、既存のタイル面を活かして施工できることです。
通常の張り替え工事では、既存タイルを撤去したあと、下地面の状態に応じて補修・調整を行ってから新しいタイルを張ります。
一方、タイルonタイルは既存タイルを撤去せず、その上に下地処理をしたうえで施工します。そのため、撤去後の下地を新たに作り直す工程を省きやすいのが特徴です。
そのため、撤去後の下地を新たに作り直す工程を省きやすいのが特徴です。
結果として、工程数を減らしやすく、工期や施工負担の軽減につながります。
ただし、既存タイルに浮き・ひび割れ・著しい劣化がある場合は、そのまま施工できないため、部分補修や下地調整が必要になることがあります。
③:費用を抑えられる
施工が簡単なので、人件費と廃材処理費を大幅にカットできるのも大きなポイントです。
一般的な住宅の浴室を例に、床を剥がす場合とタイルonタイルとで、費用の違いをまとめました。
| 内容 | タイルを剥がす場合 | タイルonタイル |
| 解体・撤去費用 | 約5,000〜8,000円 | 既存タイルを残すため不要 |
| 産業廃棄物処理費 | 約25,000円~ | 剥がさないないため不要 |
| 下地調整費用 | 約6,000〜10,000円 | 軽微で済むケースが多い (清掃・状態確認・ 必要に応じた部分補修) |
| 合計目安 | 約36,000円〜 | 軽微な下地調整以外は不要 |
※産業廃棄物処理費は、㎥(1立法メートル)あたりの単価です。
現場状況により異なりますが、新たに貼るタイルや接着剤の費用が発生するので、大幅なコストダウンが可能です。
タイルonタイルのデメリットは厚みが増えること
非常に便利なタイルonタイルですが、デメリットには厚みが増えることが挙げられます。
たとえば、開き戸や折れ戸がある場所にタイルを重ねて張ると、増した厚みの分だけ床面が高くなり、ドアが物理的に開かなくなるケースもゼロではありません。

また、段差の場合は見切り材を入れないと、隣接する床との段差が大きくなり、つまずきの原因にもなります。
施工前には必ず、何ミリ厚くなるかを計算し、ドアの動作に支障がないかチェックしておきましょう。
タイルonタイルの施工手順6ステップ

メリットとデメリットがわかったところで、プロが実際に行っている、失敗しないための施工手順を6つのステップに分けて解説します。
①:下地の確認
②:納まりと割り付けの確認
③:接着剤の塗布
④:タイルの貼付
⑤:目地詰め
⑥:シーリング処理
詳しく見ていきましょう。
①:下地の確認
まずは金槌の柄などでタイル表面をたたき、既存のタイルに浮きやヒビがないかを打診音で確認してください。
浮きやヒビがある場合は、そこだけ剥がして、樹脂モルタルで補修して下地を整えます。
接着不良を防ぐため、油、ほこり、水垢、カビなどを取り除きます。水洗いした場合は、必ずタイル面を乾燥させてください。
②:納まりと割り付けの確認
タイルを割り付ける(貼り出す)基準を決めて、端部のカットなどを事前に確認します。壁の窓枠や床の上がり框などの納まりを検討しておきましょう。
壁の入隅などは伸縮目地(シーリング処理)を設け、床の上がり框やくつづりなどとの取り合い部分は突き付けとならないように、新しく貼るタイルに応じた目地を設けて割り付けを決めてください。
③:接着剤の塗布

接着剤を均一に塗布した後、クシ目ゴテでクシ目をたてます。
1回あたりの塗布範囲は、タイルの割り付け位置と、接着剤のオープンタイムを考慮しながら調整します。

接着剤のクシ目は、下地面に対して45〜60度の角度でクシ目を立てていきます。
クシ目の高さは、3mm 以上を目安とします。
なお、タイルonタイルには以下の接着剤がおすすめです。
接着剤の散布方法は以下をご覧ください。
④:タイルの貼付

接着剤塗布後、タイル割り付けに従って、ただちにタイルを張り付けます。
タイル張り後、十分に圧着します。同時にタイルの目地調整も行います。
⑤:目地詰め

接着剤が硬化してタイルが動かないことを確認後、目地詰めを行います。
目地詰め後は、湿したスポンジで余計な目地材をふき取ってください。
⑥:シーリング処理

目地材硬化後、必要な部分にシーリング処理を行います。
タイルonタイル事例4選
貼り方の次には、どのような場所でタイルonタイルが活用されているのか、代表的な事例をご紹介します。
①:浴室の床と壁
②:浴室の壁
③:玄関の外床
④:玄関の内床
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①:浴室の床と壁


築40年の木造家屋の浴室で、床・壁とも既存タイルの上からタイルonタイルで重ね張りした事例です。
施工前は経年による古さやくすみが目立つ状態でしたが、施工後はタイルが一新され、清潔感と明るさ、空間全体の統一感が高まっています。
②:浴室の壁


築90年の日本家屋にある浴室を、既存の壁タイルの上からタイルonタイルでリフレッシュした事例です。
もとは壁の一部が崩落するなど老朽化が進み、暗く古びた印象のお風呂場でした。
しかし、本物の木の板のような質感の木目調タイルを重ね貼りしたことで、一気に明るくナチュラルな雰囲気になっています。
アクセントとして竹を模したタイルを組み合わせることで、伝統家屋の趣を活かしつつ、心からリラックスできる清潔感のある空間へと生まれ変わっています。
③:玄関の外床


玄関の外床に、すでにある床タイルの上からタイルonタイルで重ね貼りした事例です。
もとは小さめのグレー系タイルで、やや無機質な印象でした。しかし、大判のテラコッタ調タイルに刷新され、温かみを感じられるようになっています。
④:玄関の内床


既存のタイルの上から重ね貼りを行い、玄関の印象をガラリと刷新しました。
落ち着いた雰囲気から一転、空間全体が明るくなり、家の顔にふさわしい清潔感あふれる仕上がりとなっています。
タイルonタイルにおすすめのタイル8選
最後に、タイルonタイルをする上でのおすすめタイル・石材をご紹介します。タイルライフで人気の、重ね張りに適したアイテムのみを厳選しました。
①:格安 スレート調床タイル300角
②:格安 フラット防滑床タイル300角
③:インテリアモザイク ニュアンス
④:ピュリティ
⑤:白いタイル
⑥:サブウェイ風タイル
⑦:外壁タイル
⑧:玄昌石風タイル スペック
順番に見ていきましょう。

①:格安 スレート調床タイル300角
タイルonタイルにおすすめなのが、スレート調の床タイルです。
天然石のような深みのある表情と、光の加減でかすかに輝く表面が、ワンランク上の上質さをもたらします。
300mm角の標準的なサイズは、既存のタイルの上からでもレイアウトしやすいのが特徴です。
また、雨の日にも安心な防滑性も備えており、見た目の美しさだけでなく、毎日通る場所としての安全性もばっちりです。
②:格安 フラット防滑床タイル300角

タイルonタイルでシンプルかつ都会的に仕上げたいなら、300mm角フラットタイルのシリーズが最適です。
余計な装飾のないフラットな質感が、空間をパッと明るく洗練されたモダンな雰囲気へと刷新してくれます。
レイアウトがしやすく、DIY初心者の方でも均整のとれた美しい仕上がりを実現できます。
③:インテリアモザイク ニュアンス

遊びすぎない彩りと表情を添えたい方には、インテリアモザイクのニュアンスシリーズがぴったりです。
小さくて可愛らしいモザイクタイルは、既存のタイルの上から貼ることで、空間に繊細なリズムと奥行きを生み出します。
なお、モザイクタイルでありながらも、色味も派手過ぎず、主張し過ぎません。
ポップさと落ち着きの両方を兼ね備えているため、大人の遊び心が好きな方にはハマるタイルです。
④:ピュリティ

壁面をパッと明るく刷新したいなら、ピュリティシリーズがおすすめです。
既存の壁タイルの上から重ね貼りするだけで、家全体の印象が見違えるほどクリアになります。
飽きのこないシンプルなデザインは、どんなインテリアとも相性が良く、長年使い続けても古びない、理想の壁面を実現できるでしょう。
⑤:白いタイル

白いタイルは、ツヤのある白い釉薬を施したタイルシリーズです。
究極の清潔感とパッとした明るい開放感を求める方にフィットするタイルといえます。
既存の壁タイルの上から重ね貼りするだけで、経年変化によるくすみや汚れを一掃し、新築のような清々しい空間にアップデートできます。
また、無垢な白色はどのような床タイルやインテリアとも相性が良く、コーディネートに迷わないのもポイントです。
⑥:サブウェイ風タイル

サブウェイタイルは、ニューヨークの地下鉄の壁面に使われていたタイルをモデルにしたデザインのものです。
クラシックな長方形のフォルムに、ツヤや釉薬のムラなどが特徴で、光の当たり方によって陰影が出て見えることもあります。
タイルonタイルでは、ベントシリーズがおすすめです。キッチンやトイレに貼ることで、トラディショナルな雰囲気を演出できます。
また、サブウェイタイルにはホワイト系のものもあり、使用すればおしゃれな北欧風のキッチンにも早変わりします。

⑦:外壁タイル

タイルonタイルの壁面リフォームで、重さによる建物への負担が気になる方には、超軽量セラミックレンガであるカルセラがおすすめです。
最大の魅力は、水に浮くほどの軽さです。
既存の壁の上から専用接着剤で貼るだけで、建物に過度な負荷をかけることなく、本物のレンガのような重厚感と温かみを演出できます。
職人が一枚ずつ手作りしたような風合いは、本格的な仕上がりを約束してくれるでしょう。
⑧:玄昌石風タイル スペック

和モダンやシックな雰囲気を好む方には、玄昌石風タイルがぴったりです。
天然の玄昌石が持つ独特の風合いとマットな質感を忠実に再現しており、玄関に置くだけで凛とした静寂と上質さをもたらします。
タイルonタイルの観点でも、100mm、150mm、200mm、300mmとサイズバリエーションが豊富なため、玄関の広さや形状に合わせて最適なサイズを選べます。
特にモノトーンを基調としたカラー展開は、どんな空間もスッキリと引き締め、清潔感のある家を演出してくれるでしょう。
なお、専用接着剤には、以下がおすすめです。
メリットとデメリットを理解してタイルonタイルを実施しよう

タイルonタイルは、既存のタイルの上からタイルを貼る工法であり、施工が簡単な上、コストも多くかかりません。
しかし、タイルを重ねる分、厚みが増すため、ドア動作などに干渉しないかをあらかじめチェックしておく必要があります。
タイルライフは、業界20年の知識や経験を持つプロ集団です。運営するタイル専門通販サイトでは、タイルonタイルに適したタイルや接着剤を豊富に取り扱っています。
まずは下記より、タイルonタイルに欠かせない接着剤から探してみませんか。


