スレート(粘板岩)
粘板岩は水成岩(堆積岩)の一種で、「スレート」とも呼ばれます。
泥岩や頁岩(けつがん)が低変成を受けて硬く、緻密になったもので層状に堆積した岩石です。
均一で非結晶質の板状組織をもち、粘土に炭素物質や酸化鉄分が混在した組成・状態になっています。
代表的な石種としては、玄昌石(宮城県)などがあり、外国産のスレートでは、ブラックスレート(ポルトガル)などがあります。
用途
非常に薄く剥がれることや耐侯性に優れたものが多いことから、 床材や屋根材として昔から使用されています。
スレートを屋根材として使う場合には吸水率が重要となります。
屋根に葺いたスレートは、瓦と同じように裏面に結露水が付き、この水を石が吸い込んでふやけて石層が剥がれるなど、裏面から劣化していく原因となるため、吸水率の低いスレートを採用する必要があります。
スレートとして流通している石材の中には泥岩質のものがあり、比較的吸水率が高いため注意が必要です。
色柄
色調は一般に黒か赤褐色だが、中には緑色のものもあります。
また、同じ石種のスレートでも採れた時期によって、色柄が違うスレートなどもあり、産地によって、様々な性質のスレートがあります。