長方形タイルを使って仕上げたいと考えたとき、タイルの種類や実際の施工例を参考にしたいと考えるのではないでしょうか。
長方形タイルの中でもさまざまな形や素材があり、貼り方ひとつで違った表情を見せる楽しいタイルです。
本記事では、長方形タイルを使ったおしゃれな施工事例を紹介します。
また、長方形タイルの種類や魅力、おすすめのタイルについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
長方形タイルを使ったおしゃれな施工事例4選
ここでは、長方形タイルを使った4つの施工事例を画像つきで紹介します。
①:洗面スペースの壁に長方形タイルを使い、V字模様にに仕上げた例
②:窯変釉独特の美しさで浴室をリラックスした雰囲気に演出した施工例
③:無釉仕上げの長方形のボーダータイルで、玄関壁を風化したような色合いに仕上げた例
それでは、1つずつ見ていきましょう。
①:洗面スペースの壁に長方形タイルを使い、V字模様に仕上げた例
こちらは洗面台に長方形のタイルを使ってヘリンボーンで仕上げた例です。
ヘリンボーンとは模様の一種で、タイルをV字柄に貼り付けていく方法です。ヘリン(herring)はニシンを意味しており、ボーン(bone)は骨です。開きにした魚の形に似ていることから、その名がつきました。
施工例で使用されている「スモーキートーン」は波打ったレリーフが特徴で、少しくすみがあるパステルカラーのため、ブラックやグレーの家具と合わせたモダンテイストな空間によく似合います。
②:窯変釉独特の美しさで浴室をリラックスした雰囲気に演出した例
リクシル(INAX) モザイクタイル インテリアモザイク 窯変ボーダー 100×15mm角ボーダーネット張り IM-1015P1/YB4H
こちらは、少し小さめの長方形の窯変ボーダータイルを使った例です。
窯変仕上げは焼成中の温度変化や化学変化によって二つとない色合いに仕上がるため、独特の美しさがあります。
陶器のような暖かみや自然な風合いにより、リラックスした雰囲気を演出できます。
また、施釉が施されているため汚れがつきにくく、水回りに適したタイルです。
③:無釉仕上げの長方形のボーダータイルで、玄関壁を風化したような色合いに仕上げた例
リクシル(INAX) 外壁タイル HALPLUSシリーズ 寂雅楽II(さびうた) ボーダーネット張り(馬踏み目地) HAL-25BN/SUT-12
こちらは、長方形のボーダータイルを少しずらして貼る方法で、高級感のあるデザインに仕上げた例です。
風化したような自然の色合いが出る無釉のタイルは、高級旅館のような気品ある空間に仕上げたい人におすすめできます。
長方形タイルの種類
こちらでは、長方形タイルの種類について解説します。長方形のタイルの種類は以下の5つです。
①:サブウェイタイル
②:ボーダータイル
③:二丁掛け&小口タイル
④:ブリックタイル
⑤:50mm二丁・50mm四丁タイル
それぞれ解説します。
①:サブウェイタイル
サブウェイタイルはシンプルで使いやすいため、キッチンや内装のアクセントとして人気があります。
シンプルなホワイトのサブウェイタイルは、室内を明るく清潔な雰囲気にします。
また、北欧風やマリンテイストのデザインと相性がよく、すっきりしたデザインなので、カラフルな食器はもちろん、観葉植物といった置物ともよく馴染みます。
シンプルさと上品なインテリアスタイルを求める人におすすめです。
<サブウェイタイルとは?サブウェイタイルの施工事例と種類を紹介【画像つき】>
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②:ボーダータイル
リクシル(INAX) 内装タイル エコカラットプラス ルドラNX 25×151角ネット張り ECP-2515NET/LDN1(ホワイト)
ボーダータイルは細長いタイルの総称です。
一般的なレンガサイズよりも短辺が半分程度のサイズのため、シャープな印象になります。
自然の石を再現した風合いは、部屋に上質な空間をもたらします。
やわらかな印象に仕上げたければホワイトに、ゆったりと安らげる雰囲気に仕上げたい人はダークグレーがおすすめです。
<長方形のボーダータイルをもっと見る>
③:二丁掛け&小口タイル
二丁掛けタイルと小口タイルは、レンガのサイズをもとに生まれたタイルのことで、二丁掛けタイルは227x60mm、小口タイルは108x60mmのサイズです。
外壁に使われることが多いタイルですが、アンティークをイメージしたインテリアの一部にもおすすめです。
古い工場や倉庫で用いられるようなレンガやコンクリートの風合いを取り入れたブルックリンスタイルの「いかにもレンガ」という雰囲気ではなく、少し上質さを求めたアンティークスタイルに仕上げてもおもしろいタイルです。
インテリアに革製のソファーを置くとグッと部屋が引き締まるので、家具の質感にこだわってみるのもおすすめです。
<長方形の二丁掛け&小口タイルをもっと見る>
④:ブリックタイル
ブリックタイルとは、レンガを形どったタイルのことで、「レンガタイル」とも呼ばれます。
サイズは二丁掛タイルに分類され、セメントに軽量骨材を混ぜているため軽量で施工性がよいのが特徴です。
ブリックタイルは、コンクリートやレンガなどの素材を生かした無骨でカッコいいデザインを好む人におすすめです。
⑤:外装モザイクタイル
外装モザイクタイルは、マンションやアパートの壁や塀などに使われるタイルです。
飽きのこないシンプルなデザインは、外壁や塀などはもちろん、ツヤのある外装モザイクもあるので内装など、どこに取り入れてもマッチします。
あまりタイルで悩みたくない人やシンプルな外観に仕上げたい人には、こちらのタイルをおすすめします。
長方形タイルの魅力
長方形タイルの魅力は以下のとおりです。
①:目地のデザインで印象を大きく左右する
②:並べ方ひとつで模様が変えられる
1つずつ解説します。
①:目地のデザインで印象を大きく左右する
目地のデザインで印象を大きく左右するのが長方形タイルの魅力です。縦目地と横目地が均一な「通し目地」や、互い違いにならぶ「馬踏み目地」、馬踏み目地を縦に並べる「縦貼り千鳥目地」などさまざまな並べ方を楽しめます。
また、目地幅を太くすることでタイルがより強調されたり、目地の色をブラックやライトグレーなどの濃いめにすることで、タイルを引き立たせることができます。
②:並べ方ひとつで模様が変えられる
長方形タイルは、並べ方ひとつでサブウェイタイルやメトロタイルなど海外のカフェ風を手軽に演出できます。
V字型に並べることでヘリンボーンにもなり、描かれる模様ががらりと変わるのもほかのタイルでは出せない魅力です。
長方形タイルのおすすめ3選【柄・レリーフで選ぶ】
続いて、柄やレリーフの種類ごとにおすすめの長方形タイルを紹介します。
①:筋・ライン柄の長方形タイル
②:円形・楕円形柄の長方形タイル
③:花・植物柄の長方形タイル
①:筋・ライン柄の長方形タイル
定番のボーダーサイズの長方形タイルです。
焼き物独特の色変化によりグラデーションのような雰囲気に仕上げることができます。
畳のある部屋のアクセントに取り入れたり、陶芸品や花瓶など置物の背景のアクセントとして取り入れてみるのもおすすめです。
<筋・ライン柄の長方形タイルをもっと見る>
②:円形・楕円形柄の長方形タイル
こちらの釉文(ゆうもん)は日本の伝統文様をイメージしたタイルです。
伝統文様は古くから襖(ふすま)や建具の組子などの室内装飾として愛されてきました。
さりげないデザインで和洋どちらにも合わせやすいタイルです。
③:花・植物柄の長方形タイル
こちらのタイルは花柄を彫刻のように浮き立たせたデザインのレリーフタイルです。
調湿効果や有害物質の吸着・低減効果など、デザインだけでなく機能性にも優れているのが特徴です。
どことなくヴィンテージ感のあるデザインはゆったりと静かに過ごしたい空間におすすめです。
長方形タイルのおすすめ3選【風合いで選ぶ】
次に、異なる風合いのおすすめの長方形タイルを紹介します。
①:ナチュラル調の長方形タイル
②:クォーツサイト調の長方形タイル
③:布地調の長方形タイル
①:ナチュラル調の長方形タイル
天然石に見られる層やひび割れ模様を再現したナチュラル調の長方形タイルです。
タイルの一辺が大きめサイズなので、玄関やエントランスなどの広い面積に使用すると、インパクトを与えつつも、広々とした空間を演出できます。
また、室内を豪華に見せたいときにもおすすめです。
<ナチュラル調の長方形タイルをもっと見る>
②:クォーツサイト調の長方形タイル
リクシル(INAX) 外壁タイル ストーンタイプコレクション 400×200mm角平 ノーブルクヲーツタイプ HAL-420/STC-NQ2
クォーツサイトは、二酸化ケイ素が地中でゆっくりと固まってできた天然石のことで、別名を石英岩(せきえいがん)ともいいます。
天然石らしい模様と天然石に含まれる鉱物のきらめきも再現しており、光の当たり方によって壁面の見え方も異なるのが特徴です。
本物の天然石を取り入れるのは難しいけど、天然石特有の高級感を感じたい人にはおすすめです。
<クォーツサイト調の長方形タイルをもっと見る>
③:布地調の長方形タイル
こちらは布地(ファブリック)模様が施されたタイルです。
アイボリー系はホワイトやブラックなど幅広い色調にも合わせやすい色合いのタイルです。
タイル特有の冷たさのあるクールな雰囲気ではなく、優しさのある温かい雰囲気の質感を取り入れたい人に向いているタイルです。
長方形タイルのおすすめ3選【面状・仕上げで選ぶ】
面状や仕上げごとにおすすめの長方形タイルを紹介します。
①:施釉の長方形タイル
②:無釉の長方形タイル
③:レリーフの長方形タイル
①:施釉の長方形タイル
カフェ風タイルはツヤのある施釉と鮮やかな色合いが特徴のタイルです。
室内がパッと華やかな印象になるため、キッチンや玄関など、目につきやすいところに使用すると、部屋の印象をぐっとおしゃれにできます。
また、「単色使いだと派手になりそうで不安」という場合は、ホワイトタイルやほかの色との組み合わせで、自分好みのマイルドな印象の壁面に仕上げることができます。
<施釉の長方形タイルをもっと見る>
②:無釉の長方形タイル
無釉の長方形タイルは、ツヤがないため焼き物の風合いが感じられるタイルです。
外壁だけでなく内装の壁に使うことで、西海岸風のインテリアに仕上げられる人気のタイルです。
暗めのグレーは落ち着きのある空間作りに、ブラウンなどの明るめはヴィンテージ家具と合わせてもおしゃれに仕上がります。
<無釉の長方形タイルをもっと見る>
③:レリーフの長方形タイル
リクシル(INAX) 内装タイル エコカラットプラス Gシリーズ ファブリコ 606×303角平(フラット) ECP-630/FBR4FN
こちらは「ふとん張り」をイメージしたレリーフタイルです。
「ふとん張り」とは、ウレタンや綿といったクッション材を入れ 、布やレザーで仕上げる建築の施工法で、タイルの貼り方とは異なります。
ふとん張りをイメージして作られたタイルは、ふんわりとした柔らかい雰囲気をもたらすので、バーカウンターやホテル、美容室などの壁に利用されています。
また、エコカラットシリーズは、調湿や消臭機能に優れ、通常のクロスに比べて立体的で柔らかな仕上がりになるので、機能性とおしゃれの良いとこどりをしたい人にぴったりです。
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長方形タイルのおすすめ3選【立体的な特徴で選ぶ】
最後に、立体的な特徴で選ぶ場合のおすすめの長方形タイルを紹介します。
①:多面型の長方形タイル
②:かまぼこ形状の長方形タイル
③:立体的な長方形タイル
①:多面型の長方形タイル
立体的な形状の多面型の長方形タイルです。ツヤのあるブライト釉タイプとマットな質感のマット釉タイプの2種類があります。
立体感のあるタイルは壁全体の統一感をもたせつつ、特定の場所を引きたたせるアクセントウォールとして使いたい人におすすめです。
②:かまぼこ形状の長方形タイル
かまぼこのような形状をした長方形のタイルです。
正方形の60mm角平や120mm角平タイルのアクセントに利用することで、壁にメリハリをつけられます。
幾何学柄や花柄などの装飾タイルを囲うように配置することで、美術品を鑑賞しているかのような雰囲気を演出します。
<かまぼこ形状の長方形タイルをもっと見る>
③:立体的な長方形タイル
リクシル(INAX) 外壁タイル HALPLUSシリーズ リズミックII[クローシェ面] ボーダーネット張り(クローシェ面)(馬踏み目地) HAL-30B/RYC-1
紐や帯の結び目のようなデザインで、正面からは立体的に見えるのが特徴です。凹凸のデザインは光と影のコントラストを演出します。
迫力のあるデザインは、壁に重厚感を持たせたいときや、唯一無二のデザインは他の人が取り入れていないタイルを採用したいと考えている人にもおすすめです。
長方形タイルを使って自分だけの空間を演出してみよう
本記事では、長方形タイルを使ったおしゃれな施工例と長方形タイルの種類や魅力について、写真付きで解説しました。
長方形タイルは均一に並べる、互い違いに並べる、V字型に並べるなど何種類ものバリエーションがあります。並べ方ひとつでさまざま表情を見せられるのが魅力です。
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