押出し成形(湿式成形)
練り土状の原料を、トコロテンのように押し出して成形します。
押し出し口の形状がタイルの断面形状となり、これを替えることでフラット面の板状のほか山型など色々な形状のタイルをつくります。
外壁タイルで、以下のような素地のざっくりした自然の風合いを生かした無釉のせっ器質タイルが主につくられています。
●二丁掛け平・・・227×60ミリの代表的なせっ器質無釉タイルです。
●スクラッチ・・・釘を櫛状にセットしてタイル表面を引っかいてつくります。
●テッセラ・・・2枚分を向かい合わせで一体に成形・切断された素地に両サイドから加工機で衝撃を与え、割り離してつくります。
●ハツリ・・・加工機やハンマーで両側から表面を割り落としてつくります。
●ブラスト・・・焼成後に鉄砂を表面に吹きつけてやわらかな表情をつくります。
●リップル・・・模様をつけたローラーを押し付けてつくります。
●ラフ面・・・ピアノ線で表面を一皮剥ぐように削いでつくります。
→詳しくは「タイルの面状の種類」へ
プレス成形(乾式成形)
乾燥させた粉状の原料をタイルの金型に充填し、高圧プレス機で押し固め、数秒で成形します。
湿式押出成形の原料の含水率が約20%に対し、乾式プレス成形の原料は、7%程度に管理されているため、成形後の乾燥や焼成時間が短くなります。
また、焼成による収縮率が湿式押出成形では15%程度もあるのに比べ、乾式プレス成形では、8%程度以下と小さく、寸法精度をはじめ、ばらつきの少ない安定した品質で大量に生産することができます。
素材となるタイルの面状を金型に取りプレス成形するため、均一なすっきりした風合いの外装モザイクタイルなど様々なタイルにもちいられます。